Column

社長の一石

2020. 12月

自社開発 【寸法出しの半自動化】 実現!!

建設業界も「ICT」化の波に乗って「BIM」を活用しているお客さんが増えました。
(しかし本当にアルファベットの用語が増えましたね。覚えるのも大変です。)

 

以前、岐阜市でBIMを利用した工事現場に伺った時に、私も体験する事ができました。
3次元のパースで表現されたビルの玄関、その床にはめこんであったタイルの
テクスチャーが一瞬にして石に変わるのを見た時、あまりの便利さに本当に驚きました。

 

そんな環境下、先月ですが建材の総合検索サイト「Arch-LOG」(アークログ)に当社の
取り扱い石種1267点をそのWEBカタログの中に登録しました! 国内では未だ珍しくて
独占石種が多い【SEKIGAHARA/Antolini】コレクションから136種類も掲載しています。
https://www.sekistone.com/news/2165/

 

設計される方達が、掲載した石種のテクスチャーが簡単に検索できて、デザインの
イメージに合う石種を選んで担当のプロジェクトにスペックしていただくのが目的です。

 

さて、今期の新たな取組みの1つとして【寸法出しの半自動化】を工務支援課にお願い
してきましたが、ようやく日常業務の1つとして利用できるまでに開発が進みました。
外部に委託することなく、自社開発できたのだから大したものです。

 

平面であれば、壁でも床でも、範囲を指定すると石番順に縦・横寸法が自動的に出力されます。
R面は未だ対象外であり、石厚も別途入力ですが、縁石や枠等の厚物もOK。
切欠のある製品を指定すれば、切欠画も寸法付きで自動抽出できます。

 

手入力に比べて入力ミスを減らす事も期待できますし、トータルで寸法出し効率を
上げる事ができそうですから、なかなかの優れものです。画期的な開発です。
当初はそんな事ができるのか!?、と半信半疑でスタートしたテーマですが、トライしてみて良かったですね。

 

この寸法書の半自動化の先には、工場にとって更に期待される進化形があります。

 

それは、工場の全行程に同じ寸法書(工場の製作伝票)を届けるのではなくて、職場ごとの加工に必要な
データを届ける事です。今は各職長が、分厚い寸法書の束をめくって自分の職場の仕事を
抽出・集計しないと仕事の段取りできない訳ですが、その必要がなくなる世界です。

 

現在製品価格は、平物単価に小口加工代で計算していますが、小口加工の金額だけでなく
加工する「種類」や「工程」もデータ化すれば、職場専用の寸法書が作れる筈です。
既に工場では丸鋸専用の寸法書を作成していますから、その後工程も進化できる訳です。

 

そもそも寸法書の「存在理由」は、工場に加工内容を分かり易く伝えるためです。
1枚で全てを表現した(all-in-one)今の寸法書は、それ自体非常に良くできていますが
各工程にとって利用し易い専用の寸法書を渡す事が、当社の新しい業務様式になる筈です。

 

 

小口加工専用寸法書、これもトライして、是非実現させましょう!!!

 

 

 

 

2020年12月